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高血圧の今昔

高血圧症の診断基準は40年前と比べると随分変化してきました。
1980年くらいまでは収縮期血圧(上)が年齢+90を越えると高血圧症と診断されましたが、70歳前後の方でみると

1987年 160mmHg
2004年 140     この時の降圧剤の市場は2000億円
2008年 130     降圧剤の市場は1兆円へと膨大
2014年 140     (日本高血圧学会発表)



アメリカでは2017年では130mmHg
世界基準では180mmHg

高血圧症の基準が下がる度に、当然ながら高血圧症と診断される患者さんが増え、大量の降圧剤が処方されました。製薬会社と関係の良い日本高血圧学会は140を堅持したいのに対して、良識のある日本人間ドッグ学会は147で充分としている。(2017年)

また、日本高血圧学会は2014年に基準値を130から140に戻したものの、「正常高血圧症」といわれる予備軍に対しても降圧剤の服用を推奨したことから1兆円の市場は保持されています。
東海大学は降圧剤の服用者における脳梗塞の発症は非服用者の2倍というデータを発表しました。これは、脳梗塞における微小な血栓は一定の血圧で押し流すことができるものの、降圧剤の服用者は血圧が弱いため押し流すことができないということだそうです。

今一度、降圧剤の服用を考えてみてはいかがでしょうか。